あふぇりえいと

2011年12月19日月曜日

東近江の妖怪と不思議話「天狗のつるべ落とし」

東近江の妖怪と不思議話「天狗のつるべ落とし」

東近江の妖怪と不思議話「天狗のつるべ落とし」
拡大写真
 

7歳になる新吉は、寺の境内で友達と遊んだ帰り道のこと、早く家に帰ろうとして、森の小道を通り抜けていった。大きな欅の下に来た時、木の上からスルスル と「つるべ」が下りてきて、アッという間に新吉は「つるべ」にすくい取られ、薄暗く生い茂った枝の中へ引き込まれてしまった。

 家では、暗くなっても新吉が帰ってこないので、心配した両親は提灯を持って探しに出掛けた。森の小道にあるケヤキの木の下に、新吉の木剣が落ちていたので木の上方を提灯で照らしてみるも、暗くて何も見えない。
 このように、滋賀県東近江市今掘町では、森にある大きなケヤキに夜になると、妖怪「つるべ落とし」が出るといわれていた。この「つるべ」とは、井戸水をくむために、縄の先につけておろす桶のことである。

  そのため、村人達はこのケヤキを切ろうとしたが、切る度に鋸の歯が欠け、切ることが出来なかった。そこで、両親は寺の和尚に助けを求めた。和尚は「地蔵院 の地蔵尊にお願いしなさい。お地蔵様は、子どもの守り仏だから、必ず助けてくれるはずだ」と、両親に言った。直ぐに、両親は地蔵院に参篭した。両親は、一 生懸命に祈り続け、翌日ふと顔を上げると、地蔵尊の姿が忽然と消えていた。


続きはこちら・・・

0 件のコメント: