あふぇりえいと

2009年10月2日金曜日

[菌の恵み](中)食品開発競争の主役に

[菌の恵み](中)食品開発競争の主役に

丸々とした栽培中のホンシメジを手に笑顔の日下部さん。上段の棚にあるのはハタケシメジ(滋賀県草津市のタカラバイオ草津キノコセンターで)

 日本の食卓に欠かせない納豆を作り出す納豆菌。納豆が苦手だった人をファンに変えてしまうような商品を次々と売り出し、人気を集めたのは酢メーカーの「ミツカン」(本社・愛知県半田市)だ。酢の醸造で酢酸菌を使いこなす同社は1997年、納豆製造に参入した。

 「どうすれば後発のメーカーの商品を選んでもらえるか。差別化を図るため菌の力に頼ったのです」。同社の松本裕佳さんは言う。新たな納豆を作ってくれる菌を求め、同社の研究所で保有する納豆菌約2万種の中から菌を探す作業が始まった。

 まず狙ったのは、嫌なにおいを抑えて発酵する菌。次は豆の水分を奪い過ぎず軟らかな食感を作る菌。においや粘りが軽ければ食べたいという消費者の声に応えるためだった。

 人間一人一人で歩く速さが異なるように、2万種の菌はそれぞれ、においの出方や発酵力などが異なる。新たな風味を作り出せそうな菌があれば豆に付 着させてみる。可能性を求めて納豆以外の大豆発酵食品に潜む納豆菌を探して採取し、試してみることもあった。味と食感は人間の舌で確かめていった。

 地道な研究の積み重ね。その中で新たな菌との出合いが新商品の開発につながった。においの少ない「におわなっとう」(2000年)や、ご飯粒と同 じくらいの軟らかさの「とろっ豆」(07年)だ。ともに人気を集め、同社は納豆業界で占有率2位に駆け上がった。「食べてすぐわかる違いが、付加価値とし て評価される時代。菌レベルでの競争が始まったのかもしれません」と松本さん。

 秋の味覚、キノコ。バイオ事業を行う「タカラバイオ」(本社・大津市)が99年に人工栽培に成功したのがホンシメジだ。工場での生産は2004年に開始。生産が難しいとされていた種類のキノコだけに、画期的な出来事だった。

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